専攻特別講演会 2013

蜂須賀 恵也 (Aarhus Univ., Denmark)

  • 写実的な画像生成のための効率的な光伝達シミュレーション
  • 6月21日 17:00-18:00
  • 東京大学理学部7号館007号室

コンピューターグラフィックスの主な応用の多くは,現実世界の「見た目」を写実的に再現することが必要になります.例えば,新製品を生産ラインにのせる前のデザイン段階で,実際の製品に限りなく近い画像を生成してデザインを確認するという事は頻繁に行われています.また,映画やゲームなどの娯楽産業では,写実的なコンピューターグラフィックスが必要になる場面が非常に多くなっています.写実的な画像を生成する最も自然な手法の一つとして,光伝達シミュレーションは,コンピューターグラフィックスの研究においてとても重要な役割を担っています.本講義では,講演者が博士課程在学中に開発した,光伝達シミュレーションの新しい枠組みについて主に概説します.この新たな枠組みは,漸進密度推定法という新たに開発した計算統計手法に基づいており,既存の光伝達シミュレーション手法における根本的な限界を解決しています.特に,照明器具による光伝達の計算をフィラメントやLEDのレベルから正確に計算可能な,世界初の枠組みとして知られています.この他,関連する最近の他の研究成果についても簡単に紹介します.

石尾 隆 (大阪大学)

  • ソフトウェア製品の系譜をソースコードから推定する
  • 6月28日(金) 17:00-18:00
  • 東京大学理学部7号館007号室

ソフトウェアは,1つの製品がリリースされてから,様々な機能拡張が施されることで新たな製品へと進化していく.長期間にわたってリリースされた多数のソフトウェア製品が蓄積されているとき,その発展の履歴を各製品のソースコードの差分の計算によって推定することができる.本講演では,開発した手法の技術的な詳細を解説するとともに,様々なオープンソースソフトウェアでの適用事例を紹介する.

梶本 裕之 (電気通信大学)

  • 運動と情動を制御するインタフェース
  • 7月5日(金) 17:30-18:30
  • 東京大学理学部7号館007号室

インタフェース技術とは従来,我々と世界との界面(interface)に関する入出力技術であると捉えられてきた.しかし我々の誰もが爆発的情報量を日常的に認識し,行動に移さなければならない現代においては,我々内部における認識から行動へのスムースな接続を可能とする技術であると捉え直すことができる.本講演ではこの観点から現在までの研究の流れを俯瞰するとともに,今後考えられる技術的チャレンジの可能性,社会的応用について議論する.特に触覚を用いたインタフェース技術によって,運動および情動の制御・誘発が可能 であることを事例とともに示す.

宮尾祐介(国立情報学研究所)

  • 自然言語の意味とは何か?
  • 7月12日(金) 17:00-18:30(二宮先生との連続講演)
  • 東京大学理学部7号館007号室

我々は、ふだんの会話で「意味が違う」「意味が分からない」という言い方をするが、「意味」とは実際どういうものなのか、実のところよく分かっていない。本講演では、自然言語処理において「意味」とは何を指すのか、そしてコンピュータで意味を扱うむずかしさについて議論する。また、近年の自然言語意味解析における成果を紹介する。

二宮嵩 (愛媛大学)

  • 文法開発の方法論について
  • 7月12日(金) 17:00-18:30(宮尾先生との連続講演)
  • 東京大学理学部7号館007号室

機械翻訳や質問応答などの高度な言語処理を実現するためには、品詞解析、統語解析、格解析などの構文解析技術が重要であると考えられている。統語解析においては、言語学において研究されている文法を用いた構文解析が80年代以降から行われているが、実際に新聞などの実在する文を解析できるようになったのは00年以降である。本講演では、何故、言語学的文法の開発は難しかったのか、またどのようにして開発できるようになったのか、HPSGという文法を題材にしてそのことについて議論する。また、HPSG構文解析を実現するための諸技術についても簡単に紹介する。

home



    一覧 単語検索   最終更新のRSS

talks2013